待合室
森の猫

静かな 待合室に響く

早口で話す声
隣りにいる付き添いの人は
慣れているのか
相づちさえ打たない

脈絡もなく
しゃべり続ける婦人

耳を塞ぐ

イライラを通り越して
不安にさえなる



ここに通い始めたときは
気にもならなかった

ただただ
診察の順番をぼうっと過ごしていただけだったから


これから
カウンセリングだ


この空間から
早く 逃れてしまいたかった

出来ることなら

うるさい と
怒鳴ってしまいたかった




自由詩 待合室 Copyright 森の猫 2012-02-28 12:29:40
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