月曜日には
はるな


へやじゅうに散らばるこまかいつぶを一つぶずつ拾いあつめ
へやの
左がわにもっていき
さいごの一つぶを左がわに置いたところで
いちばん左がわの一つぶから
右がわへ
もっていく
死ぬまで

毎週月曜日には
花をかざる
花を
きみは黄色が好き
きみが好きな
黄色も
わたしが
好きな朱色も
しかし
翌月曜日には
茶っけている
茶色は
すきでもきらいでもない

朝にはお湯を
夜にもお湯を
昼間にはスープを
あたため
それぞれ
カップや
皿へ
ながしこむ
ながしこまれた
お湯は(スープは)
からだへすべりおち
つぎの朝には(夜には)
もう
ない

そのころ花はしおれ
つぶを放つ
放たれたつぶを
一つぶずつ拾いあつめ
左もしくは右へ
はこびつづける
朝には湯を
夜にも湯を
昼にはスープを
月曜日には花を
一つぶずつ
拾い
あつめ
かさね
こぼし
一つぶずつ
死ぬまで
生きる
ためだけに



自由詩 月曜日には Copyright はるな 2012-01-27 01:32:02
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