ひとりよがり
八男(はちおとこ)


自分さえよければいいのか?



同感である



この朽ち果てた なすび!

腐った アボガド!




思いやりのように風化していく野菜たち 恋人たち 老婆たち





私は  私さえよければいいのか?


今 メロディを聴いていて 音符になっていて



うっとりしていて




風の中を跳ぶ たんぽぽの 白い雲みたいになっていて





目の前のなすびと アボガドよ


保護者は誰か?




愛されなければならないのか?


食べることは尊厳だ



だが おまえたちは 被っていた布に隠れて


朽ち果ててしまった




せめて 私も今夜は 椅子に座って 

布を被って過ごそう 




明日 影になれたなら


自由詩 ひとりよがり Copyright 八男(はちおとこ) 2012-01-25 23:44:38
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