カノープス
アラガイs


深い亀裂に射し込んだ座標軸の影
鳥たちの鳴き声がする
目が覚めるとほとんど記憶を失っていた
二日間眠り続けたその男は
夢の中で一生を終えたと言う
男はしばらくしてすっかり人が変わってしまった
生きているのか死んでいるのか
自分の世界がわからない
(たぶん
いまだに夢を見続けているのだろう)と
星空ばかりを眺めては、その日から眠ることをやめた逸話
見つめながら眠り続けること

(輝き)そこには在るべき記憶が暗黙と漂っている
生と死は未数とつながり反転を繰り返す
永遠に隠されたまま、闇に消え去りはしない 。










自由詩 カノープス Copyright アラガイs 2012-01-25 06:17:02
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