棄てられた女と詩人の関係
……とある蛙

棄てられた女は惨めです。
棄てられたことを知らない女はもっと惨めです。
棄てられたと誤解している女はもっともっと惨めです。

女を捨てた男は醜いものです。
女から捨てたことに気づかない男はもっと醜いものです。
女を捨てたと勘違いしている男はもっともっと醜いものです。

愛し合っている男女ははた迷惑です。
愛し合っていることを人に見せ付ける男女はもっと迷惑です。
愛し合っていると勘違いしている男女は意外と微笑ましい。
が やはり迷惑です。

人を好きになった女性は奇麗です。
人から好きになられた女性はもっと奇麗です。
人を好きになったと勘違いしている女性も奇麗です。
しかし、人から好きになられたと勘違いしている女性は驚くほど醜いものです。

人を好きになりたい男は意外と幸せです。
あくまで、人を好きになりたい女と比較しての話ですが。
人を好きになりたい女は悲惨です。
なりたいだけでは何も始まらないからです。

考えるだけでも疲れる男女の行き違い。

最後に やけで
人に詩を読まれようとする詩人は悲しいものです。
人に読まれない詩人はもっと悲しいものです。
人に詩を読まれても無視される詩人はもっともっと悲しいものです。
人に詩を読ませて無視されても読み手が悪いとうそぶく詩人はもっともっともっと悲しいものです。
ほんと、詩は人に読んでもらって初めて独り言と区別されるからです。


自由詩 棄てられた女と詩人の関係 Copyright ……とある蛙 2012-01-24 17:14:43
notebook Home 戻る