砂時計
……とある蛙



繰り返し繰り返し繰り返し
映し出される自然の悪意
抗らうことも無くそのまま流されて行く
多くの生命 一体地球何個分の生命が流されて行くのか

繰り返し繰り返し繰り返し
流されて行く次元の悪意
抗らうことも無くそのまま流されて行く
多くの人生 一体運命なんて言葉は誰が言い始めたのか

流され続けて行くものを計る
静止している思考としての三次元
さて、たて、横、高さという静止した次元の悪意
ただ流れ行くだけの次元の計測に
体積計算という作業の裏付けを
喩で計る次元の問題

数値がウソなどということは随分以前から知っている。 
感覚の数値だという事実を隠蔽した計算や
体積の移動が計測手段というまやかしや
人ごとに異なる時間が
隠喩による客観性を擬制する

湿度、装置の新旧、砂の産地による誤差
擬製する砂の組成による誤差の範囲
サラサラ更々さらさらサラサラ更々さらさら
サラサラ更々さらさら
リセット可能な時間は無い。

繰り返し繰り返し繰り返し
流されて行く次元の悪意
抗らうこと無くそのまま流されて行く多くの人生
一体運命なんて言葉は誰が言い始めたのか。



自由詩 砂時計 Copyright ……とある蛙 2012-01-12 12:38:26
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