続・散弾的退廃思考
faik

住み過ぎた部屋
馴れ合いの一角
退廃の窓辺には
霜枯れていく電柱が三本

喧騒のフィードバック
焦燥のハウリング
そこに激情は無く
既に無く
それでも僕の怨恨は
指先から際限なく排出される

このまま僕は
何になる
雪か、溝か、はたまた罪か

退廃の窓辺に
垂れ込める雲は
どこまでも強気で
図々しい

カーテンを閉める
鏡を睨む
記憶を辿る
さほど気にせず思い出した割に
不意に込み上げ叫び出したくなるのは

だが激情は無く
既に言葉にもならず
それでも僕の憎しみは
喉の奥でくすぶり、けぶり


ああ、そうさ
全部、嘘だ
君に言った言葉もさ

「僕はそういう人間なんだ…」なんて
悲劇のヒーローよろしく
そっぽ向いて憂い帯びれば
優しく寄り添ってくれるのか

誰が?
君が?
マジで?
で、それはいかほど?

まして、お前
そんなもん
本当に欲しがってるのか

本当に?
本気で?
して、その根源は?
根拠は?


荒れ狂うは風か、心か
吹き荒ぶは風か、心か


沸きいずるは、悪意か、





風 だ。


自由詩 続・散弾的退廃思考 Copyright faik 2012-01-11 21:22:20
notebook Home 戻る