ビル
はるな
ビルが
あまりにもするどく
直角をつきたてている
空はよろこび
(そらはおんなか)
鳥が飛んでいる
たまに焼けながらおちてくるのを
ゆうめしにしようと
待ちうける少女
おめでたいはなしを
あげるから
眼球を洗っておいで
塩水もあげよう
それから
へびの舌も
あげよう
さむざむしい青いろに
ビルが
突き刺さっている
するどく
鳥が飛んでいる
塩水で舌をぬらそう
しかし
どこまでいっても
ビルは
そらに
とどかなかった
自由詩
ビル
Copyright
はるな
2012-01-06 20:58:40
縦