野球場
草野春心



  九月の市民球場を
  木枯らしがさらってゆく
  土埃を巻き込んで
  ピッチャーのいないマウンドと
  帰る者のないホームベース
  永遠のような
  0対0
  僕は欠けた四つの犬歯で
  白い雲を噛んだ





自由詩 野球場 Copyright 草野春心 2011-12-22 23:55:11
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短詩集