鉛筆エンドロール
たもつ

 
 
鉛筆で駅舎の絵を描く 
沿線にある家の 
縁側に弱い陽が差して
映画館の片隅では 
液体をこぼした子どもが
延々と泣き続けている 
エンドロールが流れ始め
遠近法で描かれた駅員は
遠慮がちに会釈をする
 
 


自由詩 鉛筆エンドロール Copyright たもつ 2011-12-22 21:10:44
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