泣くな



散らかった川を横目に

私は今日も生きています。



ビニールやタイヤの花が咲き

ゴミにまみれたおっきな川を

眺めるじじぃの顔が淋しかった。



少しだけ父親に似たその顔は

ひどくやつれて遠くを見ていた。



じじぃよ、その川は戻りはしないよ。

なんにも飛び抜けないこの町で

唯一飛び抜けてる川なんだから。




じじぃは泣いてた。

私には 関係ないけど。


自由詩 泣くな Copyright  2011-12-19 11:28:14
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