心の闇って、そんな大袈裟な話じゃないだろう
花形新次

やっとの思いで座った席の足元に
コーヒーの缶が置いてきぼりにされていて
気付かなかった僕は
かかとでそれを蹴飛ばして
駅のゴミ箱に捨てようと
何気ない顔で拾って
カバンに突っ込んで

「なんて、いいひとなの!」
長澤まさみ似の行きずりの彼女は思ってくれるかな?
本当は
「缶放置した奴、酷い目にあえ!」と願っている
こんな僕なのに


自由詩 心の闇って、そんな大袈裟な話じゃないだろう Copyright 花形新次 2011-12-07 08:43:14
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