アブラムシ
花形新次

動作があまりに機敏で
振り下ろした新聞紙では遅い
「なにしとんの、早よういてもうてよ!」
そう言われてもあたしも気持ち悪い
身動きができないほど
あたしがどんどん年取ったとしたら
一体どうするつもりよ
誰がこの役を引き受ける?

一瞬スピード落としたそのとき
渾身の一撃が炸裂する

少しつぶれてる
ボディをティッシュに包まれ
ゴミ箱にポイ捨てされる
悲しいあなたはアブラムシ
何の罪もないあなたの命を奪う殺生
一生悔やんで生きることでしょう

一生悔やんで生きることでしょう


自由詩 アブラムシ Copyright 花形新次 2011-12-03 21:53:47
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パロディ詩