小景
たもつ

 
 
図書館の海に
沈んでいく
『決定版 小林カツ代の毎日おかず』
(今日から使えるシリーズ)

外では間の狭い男が
雨のように泣いている

耳の穴から
半透明の小エビが出てきて
コスモスの近くを飛ぶ
十七歳の飛行機を眺めている

 


自由詩 小景 Copyright たもつ 2011-11-05 20:04:38
notebook Home 戻る  過去 未来