道化
faik
哀愁のコートを纏い
感傷の中を走り抜けて
憂鬱の煙を吸い
恍惚のため息を吐き
嘲りのヒールを鳴らすと
マゾヒックな水溜りが弾けた
煩わしさは
思い返す程に
張り裂けそう、は
先を見る度に
あたしはどこまでもあたしで
嫌気がさすのにも飽きてしまって
今はただ
石であります
まるで石です。
遠くのほうでサイレンが
祭囃子のようにはしゃいでる
嘘でも笑える自分が
やけにやるせない
やりきれない想いになるのは
現にやりきれていないからで
ただ、「何を」とか
「何処へ」とか
そういう策略は
最初から無かったんだと
最近
手の内を見て気が付きました
嗚呼、あたしは
ロックスターでもなければ
狂気的な殺戮者でもない
なのに
どうしてだろうね。
著しく全てを
汚い言葉の暴力で
壊してやりたくなるんだろうね。