交差点で足を止め、空をみる
空中分解

緊張しているせいか

街に匂いがあることを思い出す

それは

呼吸を止める存在の

まっとうな足跡の

あるいは

絶望の

その中にある

親しみの

赤い血の

空に上る風船の

それを手放した少年の

その母親の

昔見た夢の

ただ一片の

終わりの

持ち越された

憎しみの

そして

金色に輝く街の明かりの匂いのようだった



一歩足を前に踏み出し

少なくともこの通りの向こうまでは

歩いて行けそうな

そんな気がした


自由詩 交差点で足を止め、空をみる Copyright 空中分解 2011-10-06 06:08:52
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