ライオン
itukamitaniji
ライオン
静かに目を閉じて まぶたの裏側に
今日も君が居たことを 確かめる
それはとても 優しいひとりぼっちの楽園
そしてまた目を開けて 荒野の真ん中を歩く
強気だって言われ続けてるけど そんなことはない
君を思う時の僕は ぶるぶる震える猫みたいに
叫び出したい気持ちがあるのに 出来っこないんだって
決め付けてまた最初から 思いはまた堂々巡り
そうしてまた闇に紛れて 月に向かって一人吼えた
だけどそれにやはり声は無くて 伝えたい事はただ
心の隅っこの 微かな記憶をなぞって
君の笑顔を 何度も思い出そうとする
だけどうまく描けず すぐに消えてしまった
そしてまた立ち止まって 夜空を見上げてる
君はそうあの月のように光を放ち 僕を照らし続ける
どんなに手を伸ばしても 届かない場所から
名前の無いこの感情に 素直に名を付けれればな
いくらか楽になるんだろうか そう思うこと自体
君が好きだということの証明 汚れた僕を照らす光
何だか泣いてしまいそうさ 届かない手を月に伸ばした
叫び出したい気持ちがあるのに 出来っこないんだって
何にも伝わらないまま 僕はのうのうと生き続ける
そうしてまた闇に紛れて 月に向かって一人吼えた
だけどそれに声をつける勇気も無くて 伝えたい事はただ
君が好きだということ
自由詩
ライオン
Copyright
itukamitaniji
2011-10-01 00:24:04