茶色い木
番田 

そこに 意味などないのだが
枯れかけた木が立ちつくしている
言葉もなく木は 立っていた


風に 吹かれて
失業者となったばかりの私の目の前を通り過ぎる
微かなため息だけが いつも
遠い 過去の記憶を運んでいるような気がした…


人が死んでいく
そうして 人が 生まれる
今日もその繰り返しが
途方も無い時間のように思えた





自由詩 茶色い木 Copyright 番田  2011-09-28 15:18:32
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