触知する手
yamadahifumi
君は素足でやって来る
秋の降る中を
夏の匂いを僅かに残して
僕は茫然として立っている
秋の野に火がつくのを見つめながら
まるで古代の儀式のように人が
人を殺していく様が見て取れる
僕の瞳は乾いてーードライ・アイで
君の姿がよく見えない
今、君は手を伸ばして
僕の存在を触知した
自由詩
触知する手
Copyright
yamadahifumi
2011-09-21 17:36:53