キンモクセイ
吉岡ペペロ

きょうそとは

キンモクセイの匂いしている

それだけが湿気のように


こすれあう肌が

お花屋さんの冷蔵室の匂いだ

植物みたいな悲しみに

ふたりはじゃれあい

たまに匂いの方角をさがしあった


きょうそとは

キンモクセイの匂いしている

それだけが湿気のように












自由詩 キンモクセイ Copyright 吉岡ペペロ 2011-09-07 08:50:25
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