鉄棒
花キリン


空が何度となく回って
風が落下してくる
円周率の中に取り残されているものは
僅かだ
失敗を恐れているからその一点は
滑りやすい
号令がかかって一斉に回るのだが
僕の回転軸は
歪んでいるのか半円のままだ
だから地球が
いつも先に行ってしまうのだ
追いつこうとして
尻餅ばかりをついていた

なんとも懐かしい
小学校の鉄棒の前にいる
今も高さはそのままだ
そんな時間を握り締めていると
理由もなく
汗ばんでくるものがある


自由詩 鉄棒 Copyright 花キリン 2011-09-02 06:26:50
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