稲穂と
こしごえ





田園は、黄金色
黄金色のさざ波のそよ風
さやかな実りがゆれている

 さて。
夢じゃないか、とかかしは黙る
そんなことはない、と自動信号は点滅する
あぁ。(しびれを切らす)
スローモーションより、静止し
 止まりすぎる。。。。。。
 さて、

山は、あたかも最初からそこに
在ったかのように今は
青さを通りこしている。せせらぎ
澄む小川ふもとより流れ出ている
今日は静かだ
雲も伸びる 野菊はささやく

いってらっしゃいませ
自分だけは、
ちがう、なんておもいこみすぎないように
気をつけて(千差万別でもあり)
風をじっと読む

風の色はどうか
黄金色か。………ならばよい
なんて
気にしている場合じゃあないんだ
(山は、あたかも最初からそこに
 在ったかのように今は)と目を凝らす
いつも何が、
みえるか

ふたたび動き出す時
実り豊かに黙礼する
あなたとわたしは、
過ぎ去った遠い花の思い出をつなげてゆく
今この自然の掟に















自由詩 稲穂と Copyright こしごえ 2011-09-01 09:18:32
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