潮風の頁
たもつ

 
 
潮風が吹くだけの頁がある
そこまで読むと
少年はいつも眠くなってしまう
少しずつ部屋に隙間ができる
西日とともに
明日、と呼ばれる不安が
部屋を満たし始める
ハエが小さな声で鳴く
テーブルの隅で
夏に別れを告げている
 
 


自由詩 潮風の頁 Copyright たもつ 2011-08-27 19:03:42
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