玉蜀黍
乱太郎



玉蜀黍

玉杯を挙げながら
君の衣剥ぎ取り
下弦の月に捧げる

濁っていたかもしれない
闇に光る眼差しも
火照った君の肌に淡く溶け出す

黍の甘さがそのまま
横たえた身体から呟く
かじりつく毎に

玉蜀黍
生贄のように
玉蜀黍
悪女のように

玉蜀黍
君を載せ
君を抱いて
無言の夜長を過ごす


携帯写真+詩 玉蜀黍 Copyright 乱太郎 2011-08-24 18:13:02
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