今日はカレー
salco
粗食・外食続きでスタミナを欲する体が
ずぼらでストイックな私のマインドに
今日はカレーを作らせた
大量のみじん切り玉ネギを飴色になるまで炒め
コリアンダー、カルダモン、クミンシードを挽き
ニンニク、ショウガをすりおろして
カシアのスティック、唐辛子と一緒にサラダ油で炒め
鶏肉のぶつ切りをターメリック、スパイスと共に入れ
火が通ったら他の野菜も入れ
なんて事は2度としない
バーモントカレーの残りとこないだ買った2段熟カレーの辛口に
ビーフシチューかハヤシライスのルーを2、3片足す
あとは牛乳かヨーグルト
あればブロックトマトとりんご
無ければトマトケチャップ
1度、フルーツを入れ過ぎて生ごみみたいな味になった
が、今日はフルーツが何も無い
う〜ん、ケチャップだけじゃなぁ……
と、思い出した
冷蔵庫にミックスフルーツ・チャツネの瓶があった
手作りカレーに凝った頃ので
ここ2年ほどは確実に開かずだったやに記憶する
私の冷蔵庫はこうしたマイブームの墓場でもあり
ブームと言うからには短命で
バーテンダーはかっこいいなと発症したカクテル熱の折に
集めたリキュールが最上段に並ぶのは飲酒欲求が無い為で
まだ捨てないのは酒が腐らずリキュールの色が美しいからで
しかしチャツネの存在は忘れていた
トムヤムクン・ペーストの時を思い出せば勇気も濁る
蓋を開けると何と、
黒褐色はそのままに琥珀さながらカチカチで
カビてはいない
恐る恐る匂いを…… これは、もしかして?
これが伝説のチャツネなのか
インドでは「ザ・グレート・チャツネ」と呼ばれる
「グレート」なので定冠詞が付く
これを入れるとカレーの味がぐっと深みを増すのだが
亜熱帯以南では発酵を腐敗が追い抜くので保存が難しく
こうして消費者の足元を見る市販品は高価で
一般庶民にはなかなか手が出ない
南ベンガル地方の農村には、
サティされる時も死後も
硬直を続行してその壺を放さなかったという
勇猛な主婦の逸話があるほどだ
などとデタラメを考えながら
何とかスプーンでほじくったのを入れてみると
カレー作りも一段、楽しめる
吉と出るか凶と出るか
出来上がりにも期待が持てる
ひょっとすると失敗しても
伝説の残響効果でまんざらでもないかも、だ