シホ.N


額ぶちを
ばさりと
鳥が斜めに横ぎった
びくりと
骨ばった視線の止まる
瞬間

空腹も満腹も
傷口もかさぶたも
窓の光に
照らされる

額ぶちの
向こうからの光に

窓は額ぶち
止まる景色を
眺めつつ

もはやこの窓のある
この部屋しか
始末のつくところはないのだ

日も沈めば
断食ごっこも終わり
手のひらの生命線が
にょきりと
のびる



自由詩Copyright シホ.N 2011-08-16 21:14:16
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