水曜日の底
A道化
水曜日の、朝
雨の、海
ここは、底。
数え切れない水曜日が
既に溢れはじめてしまって
数え切れない雨として
朝を打ち消している
あらゆる残り香が
あ、香りではなくなった
濡れた灰のようなものになってしまった
水曜日の、底、朝の、底、雨の、底
ああ、それらの海の
ここは、底。
私の体温とレースカーテンの室温が
水曜日で冷えて薄まった肩寄せ合って
まるで幼いかのように
めそめそしている
2004.11.16.
自由詩
水曜日の底
Copyright
A道化
2004-11-16 15:02:23