スクエア
竜門勇気
葬式のことをかんがえてる
僕の死んだ後を考えてる
死んだ後は
どうなるんだろう
魂は他人がもっていくんだ
自分はどうなるんだ
自分の続き
自分が終わるって
結局どういうことだ
君がもし
僕の今際の際にたちあわせたら
僕の自発的な呼吸が終わって
緩やかな酸欠を経て
脳の働きが止まって
否応なくバタバタとした葬儀に巻き込まれ
たくさんのお辞儀に忙殺されて
半年ほどたって一粒の涙をこぼして
僕の死を認識するだろう
君はそれでも生きるってのは
他人の心に仮住まいをしているのだと
僕を生かしてくれるのかも知れないし
そんなことはただ過ぎ去ったこと
そういうふうに思うのかも知れない
葬儀の喧騒の中
僕が望んだことは
一つもなされないし
全てがなされてるんだ
今日も安物のキーボードは硬く
冷たい音を立ててかろうじて世界と繋がっている
無いかも知れない明日の為に生きるのか
無いと思って今日を生きるのか
わかろうとして無理に生きている
坂道の上でふざけて転がす車輪
本当に生きてていいのか?
僕が生きていて本当に君は幸せか?