あめとあい
かんな


生ぬるいカフェオレを飲んでいた
あめが
ぽつりぽつりと
窓を叩いて
私に何かを伝えていく
内容などわからない
感触のない
あいのようなものだろうと考えていた

君が
冷たい氷の入ったアイスコーヒーを
飲みながら歩いてくる
それって
軽い裏切りかしら
なんて
くすくすと心の中で笑ってみせる
あめが
激しく窓を叩き始めた

その明け方
私と君はあたたかい
ホットコーヒーをふたりで飲んでいる
そういう想像をした
きっと
こさめに変わり
地面に落ちては
何かのちいさないのちに変わる
それが
あいしたものの姿だと実感したい

きっと
あめとあいというのは
近しい存在なのだ




自由詩 あめとあい Copyright かんな 2011-08-02 11:29:28
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