春ノ近イ夏ニ通ウ(断片)
吉岡ペペロ

いのちにあらわれる

きけんなものはいろにあらわれる

おとに

かなしくなるとねむたくなるねん

すいがらすてるやつ

そうなりたいそうでありたいそうってなに

ねころんで扇風機にあたっていた

胸がおされたように痛かった

耳鳴りがすぐそばまできていた

それにみをまかせる自棄になっていた

枇杷がアスファルトにころがっていた

てっぺんにしかオレンジはのこっていなかった

肌を湿気が押していた

あいつはおいかけなあかんもんをおいかけんと

万歳三郎万歳

うめちゃんさけつよい

三ツ矢サイダーよわへん

タクシーのうんちゃんから香澄さんをまもれるのは

ふつうやし、いやふつういかやし

くちなしのはな

ドッジボールかみきりむし

じぶんを操縦する

故障やいわれる

あたしがかんごふであたしを操縦したら誰かしにそう

鼻から水のんだみたいにかなしい

きもちわるいはそんけいこえる

にげたらあたるやられる

だれかのために生きてたら感謝できんねん

ちいさい声だった

マイナスのことばだった

なにもおぼえていなかった

なんか光栄です梅ちゃんさんも

なんか宇宙からやって来て春の近い夏に滞在してる

病院なんてものはスーパーや

まばたきするみたいにたべてる

こんなにがんばっておにぎりだけ

こころをころした

せかいにたにんごとなんてない

とうじしゃになればそれはだれにでもわかる

きのうの餓死はかわいそうでも

きょう災難にあうのはきみかもしれない

ひびわれるのなんてはやいよ

そしてのどもとすぎれば

完全なる人間

なつのしっけ

ぜつぼうの匂い

しんかんせんのゆかしたおと

精神力

イコール楽天

その風が三郎のどこかに吹いていた

とりさかなはしてない

くじらはきっとしてる

かめは

かめはなみだ

そんなことあってほしくない

つごうのいいきおくやろ

そうじ隣の教室なみだ

小銭になったような気持ちで場所で

みんななにするかを決めている

バーはお札になったような気持ち?

せんぎょうしゅふあきらめてへんもん

らいねんどうていだったらあたしがあいてになるわ

くやしくてなけてきた

さがしてるいうのはなにかになりたいいうことやな

あたまんなかなんかはいってない

さわがしいのやだ

たんきになろう

うめゆび

いんがりつがはやくなる

カウンターじゃない佐山

みんなものまねなんですきなんか



自由詩 春ノ近イ夏ニ通ウ(断片) Copyright 吉岡ペペロ 2011-07-18 18:47:21
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