草野春心



  風が吹いていた
  サッカーボールが
  高い網を越えていった
  哄笑と
  悲しみと憤怒が
  蝶とともに群がり
  吸いこまれてゆく一本の樹
  その陰にもたれて
  君だけが本を読んでいた




自由詩Copyright 草野春心 2011-07-15 19:37:48
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
短詩集