宇宙の逆端で空を見上げている会ったこともない愛しい君へ
かめたろう


思念が光子を遥かに超えるって
ずっと昔にわかったっていうのに
あえてこうやって手紙を書くなんて
なんだかちょっと照れますね
でもいつか会いたいね
なんて想いあったりして
会えなくたって幸せに満たされています
この気持ちを届けたくて
フェムトラジアンの精密で
いっぱい恋文投擲したけど
遠く外れてすべて悲しく宇宙(そら)のデブリ
僕らの星系の太陽が超新星爆発した暦の時に
一通だけ奇跡が通じていたみたいだけど
無量大数に外して君には届かなかった僕の想いの一かけらが
宇宙の誰かに傍受されて
それを火種に宇宙全部の文明が
こうして終わっていくなんて
僕はなんてことをしてしまったんだろう
それでも僕は
君を愛したことを誇りに思うよ


自由詩 宇宙の逆端で空を見上げている会ったこともない愛しい君へ Copyright かめたろう 2011-06-19 01:07:36
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