金魚を放つ
冬野 凪

切り花の向日葵は哀しい花盗人め


嗄れ声の学生群れる駅に燕啼く


金魚放つ用水路の臭い夏赫い眩暈


果樹園を抜けると犬が待っている


蜂の巣に水鉄砲放つ幼女かな


まんまるの月をまたぐ迷い猫


幼子の鼓動感じる夏が来た


俳句 金魚を放つ Copyright 冬野 凪 2011-06-14 06:30:07
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