白亜
透明な魚

小さな薪がいつまでも燃えているような
雑然とした部屋の中で
冷たい風が僕の傍にあった
艶やかな声の為に白墨を幾つも食べた
僕は狼よりも孤独だった

僕の愛の歌はどれだけの人の傍をすり抜けてきただろう
不安定な図形を僕は好む
不安定だと誰からにも感じられているというのは
ある意味で幸せなのかもしれない
僕は夜に吠える
それは理不尽な街から不可解な森に帰る道

小さな薪がいつまでも燃えているような調べ
誰かを求めて旅をしている
午前3時にみたきみはいつかどこかであえるのかな
多重世界の果てで僕は君の為に羊を狩る

夜が明け薪の火は役目を終えて
全てがマボロシならどんなによいだろう
折れ曲がったjokerに火をつける
間近に見る現実は昨夜なぞった御伽話で
朝の光が眩しすぎて
又来る夜を恋しく思う


自由詩 白亜 Copyright 透明な魚 2011-06-13 01:10:34
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