ちょうりじっしゅう
嘉村奈緒

アンモナイトを食べたら
夜目が利くものだと思っていた
嵐が近くなればなるほど
私は理科室が怖くなって
階段をスロープした
スロープした

スロープした



手順を間違えて私は嵐に引っかかれた

アンモナイト、うそ
化石はしゃべるけどしょっぱいからって
そういえば言われたような気がしたけど
轟音に消されてしまって
アンモナイト(うそ!)



やっぱり夜なんて漆喰なんだわ、って笑った



自由詩 ちょうりじっしゅう Copyright 嘉村奈緒 2003-10-16 20:08:50
notebook Home 戻る