即興
橘あまね

麦の穂がりいりい、とゆれる
すみれ色をした空想の
行き着くあたりで
番犬みたいにとびまわってる
ぼくは忠実なひばりでありたい

かなしみをかなしむとき
いつくしみをいつくしむとき
太陽にむかって涙をながすとき
吸い込む量と吐き出す量は
いつでもけしてつりあわない


自由詩 即興 Copyright 橘あまね 2011-06-02 00:45:34
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