夜に下がる風鈴
朧月
無表情な夜の空の
下に風鈴がさがる
いってしまった祖父がつりさげて
忘れられた風鈴がある
夏でもないのに
でも冬にもあった
そんな確認はいつも
悲しいとき
風鈴は祖父のことも
だれのこともきっと
忘れているだろう
それでも同じ音なんだろう
自由詩
夜に下がる風鈴
Copyright
朧月
2011-05-25 23:38:23
縦