虹を願う
千波 一也


もう、
なにものにも
負けませんように、
進んでいけますように、

雨あがりの空に
虹をみつけたら、わたし
いつの間にか呟いてた

誰に
言わされるでもなく
わたし、呟いてた



子どもの頃はひたすらに
虹を描いてた

ななつ、
なないろ、と
合い言葉を身につけて
わたし、虹を描いてた



虹をみつけたら、
しあわせになれる、だなんて
そんな決まりは
どこにもない

だからこそ、
そのふところのいい加減さに
とても無防備に
満たされるのだ、と
おもう

ようやく抱いた
祈りとともに
わたしは、
虹に






自由詩 虹を願う Copyright 千波 一也 2011-05-20 00:01:59
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