地下鉄東西線御陵駅の夜
TAT
彼は私を救おうとして私の敵を倒した訳ではなく
私が戦っている敵が彼の敵でもあったから彼は敵を倒したのだ
私が実に卑怯な手段で今にも敵に殺られそうだったあの時
不意に現れた彼は
敵よりも数段卑怯な裏技で一閃に敵の心臓を貫き
返り血に濡れながら実に悪意に満ちた笑いを笑った
息絶えた死骸にまるで外道のように唾を吐く彼に
恋をした?馬鹿な
吊り橋効果じゃあるまいし
ただ
導く者が悪なら
悪に導かれても構いはしないだろうと
何だかそう思えた
あのアクションRPGじみた夜
自由詩
地下鉄東西線御陵駅の夜
Copyright
TAT
2011-05-17 21:16:21
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