傘
湾鶴
いくつもの雫が
髪の毛にぶらさがる
忘れてるのか 思い出せないのか
じれったい重み
麻薬のように
ピッシリと整えられたシーツは
刺激し続ける
ストッキングを脱いで
布団に包まり
開放される
リセットの時間まで
矢印が向かう
髪が振れ
地肌からの脱力
フローリングの足跡を残したまま
雫を指で潰し
傘となった髪を束ねる
未詩・独白
傘
Copyright
湾鶴
2004-11-09 23:15:31
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