開けて閉める日常この不可解なもの
シホ.N


だってなにしろ
どんどんと
すべてとの関わりというものが
変わってゆくので
つかもうとしてもただ宙を掻く手の
指のあいだから見えるものを
過去とでも呼ぶしかないじゃないか

なにしろこくこくと
暮れては明けてまた暮れるので
カーテンを開けては閉める
その動作のくり返しだけに
気を費やしている日々
その他の日常の動作もそこそこに
開けることと閉じることだけに
気を費やしている日々

開けることと閉じることの
自虐あるいは自愛にみちた作業に
気を費やしている日々

だってなにしろ
どんどんと
変化していくことだけがかわらない


自由詩 開けて閉める日常この不可解なもの Copyright シホ.N 2011-05-07 23:07:12
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