支払い停止を宣言しよう!
……とある蛙

長く歩いてくると
道に落ちているゴミの類い

しがらみという糸屑や
負い目というガムの滓
義理という不燃物
扶養義務って言う海綿動物の亡骸

みんなすねに絡み付いて
どうにもこうにも歩きずらくなる
だからと言ってそれらをすべて
こそぎおとす勇気は
俺にはない。

ゴミを踏まないように歩いて行こうとする
どうにかこうにか歩いていると
道を外れてしまい
奈落の底に落ちてしまいそうになる。
道は晴れの日でも縁に生える
下草のせいで薄暗く
薄暗く

ゴミだと自分で言っているすべてのものは
借りだということは分かっていて
その借りを忘れるために
ゴミだと一人騒いでいるだけで

そうだ、デフォルト
支払停止を宣言しよう
勝手に言い草だ
しかし、今言っておこう
まだ道がぬかるむ前に

この先が歩けなくなってしまわないうちに


自由詩 支払い停止を宣言しよう! Copyright ……とある蛙 2011-05-03 11:49:58
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