朗読喫茶
TASKE



2008年4月、初めてこの店を訪れた

「嗚呼、もっと早く気付いてれば、自分の人生も変わってただろうなあ…」

朗読喫茶…まるで都会のオアシス…

学生の街・高田馬場で、1996年の9月から15年近く営業し続けてきたと言う、広々としたお洒落な喫茶店・ベンズカフェ

昼間は窓際に差し込む優しい太陽の光に癒され、夜は店内の黒い舞台で繰り広げられる音楽演奏やパフォーマンスに魅せられ、1日が過ぎて行く…

出来れば俺も大学へ行きたかったけど、ちょうどあの頃は家の未解決事件に振り回され、加害者組織に嘘で固められ、地上げ屋に家壊されたりしてたので、勉強どころか生きる気すらもしなかった

正義が負ける世の中で、東京はいつも泣いていた
下北沢で良く見掛けてた大学生の酔っ払い共が、正直羨ましいと言うよりか妬ましくて仕方なかった
「畜生!人並みな人生送れてる奴等に、学歴なんてあったってしょうがねえんだよ」と

それから12年後…2008年2月、君から受け取った1枚のチラシを辿り、初めて此処へ着いた
「笑いと涙のはっとりん ぽえとりー劇場」
俺はこの劇場で激情するようになってから、改めて言葉の大切さを見直す事が出来たと思う

それから3年連続で、毎月足を運んだ

お蔭で、ひょんな所から詩集デビューを果たす事が出来たし、思えば此処は詩人達の出会い系だった

嗚呼、詩人仲間って、何て暖かいんだろう
一杯、胸の想いを語り合ったね

心のふれあい
肌のふれあい

ある意味、此処がひとつの大学だったのかも知れない
ヨーロピアンな空気に包まれたキャンパスライフ
でも、もうすぐ皆も卒業なんだね…

俺にとってベンズカフェは
最後まで朗読喫茶だった
そして、これからも心の底から喜べるような、時代の読書を続けて行きたい…


携帯写真+詩 朗読喫茶 Copyright TASKE 2011-04-25 19:33:02
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