たそがれ
朧月

母が買ってきた食器を
祖母は押し入れにしまう
母はそれに気づいて
いるがなにも言わない

祖母はかちゃりとも音を
させずに食器を移動させる
祖母の顔は真っ白で
太陽の匂いもしない

母の目に想いを
感じ取ろうとするけれど
母の顔も青白く
太陽の匂いもきえた

母と祖母の道は
どこから違っているのだろう
センターラインのように
父はわけへだつべきなのに

おんなであることがこわい
だけど太陽の
色はなくすかもしれないが
静かなときではある



自由詩 たそがれ Copyright 朧月 2011-04-24 21:44:41
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