チューリップ
たもつ

窓辺に飾られた
一輪のチューリップが
ひとり言をしている

叶えられなかった夢について
叶えられた些細な願い事について

自分がここにあることの意味について
そしてその無意味さについて

何故こうなったのか
何故そうならなかったか

誰がこうしたのか
誰がそうしなかったのか

そのようにして暮れていく
春の日がある
私の拙い腹話術で



自由詩 チューリップ Copyright たもつ 2011-04-13 12:12:42
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