この悲しみは
吉岡ペペロ

何万人死んだって種としては生きながらえている

だからこれは種としての悲しみとは言えない

種の悲しみというものがあるとするならばそれは

生き残った種たちの妄想にすぎない

だから何万人の死を思うばかりでは

その悲しみは妄想と変わらないのかも知れない

生き残った何十万人の

これからの生を思わなければ

この悲しみは

この悲しみは











自由詩 この悲しみは Copyright 吉岡ペペロ 2011-03-28 02:04:21
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