104人目の女
はだいろ


24日が給料日なのだけれど、
もし、まったく残業がなければ、
やっと生活できるくらいの、
給料だということは、
もちろん贅沢をいえばきりがないけれど、
だいたい、やっとと言っても、
ほんとうならば、
乞食だって生きてるのだから、
お金がないと生きて行けないなんてゆうのは、
嘘でしかない。
今日、給料を引き出し、
家賃を払い、
古本屋へ言って、
落語ファン倶楽部のバックナンバーを、
まとめて4冊買い、
スーパーマーケットで、
お米やティッシュを買ったけれど、
けっして買いだめしたわけじゃなくって、
ほんとうにただ切れただけなんです。


服がなさすぎるので、
それも、
みんな女遊びに使ってしまうからなのだけれど、
それにしても、
服を買わなくちゃ、
カバンや時計も買わなくちゃ、
そう思い出すと、
性格上、極端なため、
下着や靴下まで、ぜんぶ新しくしなくちゃ、
スーツもネクタイも、
なんて気になってしまう。


それにしても、
ラーメンはインスタントラーメンがいちばんうまい、
とおもうのはぼくだけだろうか。
ラーメンなんて、並んだり、
こだわったりする食べ物なんだろうか。
志ん朝のCDボックスを、
雨のディスクユニオンで、
なけなしの小銭まではたいて買ってきたので、
節電のためではなく、
電気を消して聞くのが楽しみだ。


放射能スパイスのインスタントラーメンと、
あのひとが暖房をつけろというメールをくれたので、
毛布にくるまってるよと返信し、
104人目の女と遊ぶ。
どこか、きりのいいところでやめたいから、
煩悩の数だという、
108人目まで、遊びつづけようとおもう。


写真の印象とは違ったけれど、
ドライバーが道に迷って遅れてやってきた女の子は、
サービスは満点に近く、
まあまあ、満足だった。
だけど、やっぱり、なにか、引っかかりがないと、
ただのサービスだから、
きっと忘れてしまうだろう。
それでもありがとう、楽しかったよ。


お金が入ったら、したいことは、
先にやってしまうに限る。
あとは、なんとかなる。
なんとかならなければ、それまでのことだ。
人事異動はなかった。
あんなゴミみたいな人びとと、
また1年間、
仕事をするのである。
なんのために。
遊ぶために?
いや、
いや、
なんのためでもない。
ただ、仕事だから、ただ、それだけだ。








自由詩 104人目の女 Copyright はだいろ 2011-03-26 21:22:19
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