駅 2
草野春心


  日が沈むと駅は
  生きるものの
  蒸れた匂いで一杯になる



  人々はそぞろ歩き
  鴉が飛んでゆく
  何もかもが
  草臥れてしまったようで
  それでいて
  諦めきれずにいる



  現在という
  一枚の現実に
  世界は
  満足しているのだろうか



自由詩 駅 2 Copyright 草野春心 2011-03-26 01:24:43
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