スケッチ
ぎよ

黒い心臓の中心における永遠の別れは何物も意味しない
お前の涙を虹が貫くときつまりそれはあの鳥たちが死に絶えるときなのだが
今日より五倍ほど膨れ上がった欲望が隠された軌道をめぐる
その先端で眠る透明な女の額では千の魚が泳ぎ
三葉虫の群れが背中を伝って火星へと至る
夜の底で雨が燃えている


自由詩 スケッチ Copyright ぎよ 2011-03-26 01:12:19
notebook Home 戻る