哀悼
ポチットナーー


あの日
天を焦す夕暮れを見届け
失われゆく影とともに消えた声

それは他ならぬ 愛しい者達の声であり
嬌声 あるいは銃声を轟かせ
今も我らを悼むのだ

目を閉じ
耳を澄まし
拠って立つ大地を忘却しつつ
凍てつく風に抗う冬枯れとなり
追悼を こわばったその身に受ける

痩せた手
幾重にも伸ばす それは
過ぎた日々に
差し出す筈だった悔恨

目を開いても
もはや光は射さぬ

抜け殻の大地に
身を臥す事さえ許されぬ

我らに残されたものは
差し出したままの掌
風切り音に混じる 哀悼

それは容赦なく
我らを悼み続ける


自由詩 哀悼 Copyright ポチットナーー 2004-11-05 13:02:48
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